よくお邪魔するブログで 竹内まりやの『駅』のお話しがありました。
この曲、昔からこの人の曲としては少し違う感覚で聞いていました。
最初に聞いたのが中森明菜だったからかもしれません・・・
竹内まりやのいつもの軽やかな曲調でなく、しっとりとした感じの
中で、こころの中にしまってある思いを歌っている感じがして、
いつも、何度もリピートいてしまう曲です。
詩は次のようなものです。
『駅』 作詞・作曲 竹内まりや
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見覚えのある レインコート 黄昏の駅で 胸が震えた
はやい足どり まぎれもなく 昔愛してた あの人なのね
懐かしさの一歩手前で こみあげる 苦い思い出に
言葉がとても見つからないわ あなたがいなくても こうして
元気で暮らしていることを さり気なく 告げたかったのに……
二年の時が 変えたものは 彼のまなざしと 私のこの髪
それぞれに待つ人のもとへ 戻ってゆくのね 気づきもせずに
ひとつ隣の車両に乗り うつむく横顔 見ていたら
思わず 涙 あふれてきそう 今になってあなたの気持ち
初めてわかるの 痛いほど 私だけ 愛してたことも
ラッシュの人波にのまれて 消えてゆく 後ろ 姿 が
やけに哀しく 心に残る 改札口を出る頃には
雨もやみかけた この街に ありふれた夜がやって来る
La La La………
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ただ、最初に聞いたときから
・・・今になって あなたの気持ち
初めてわかるの 痛いほど
私だけ 愛してたことも・・・
このフレーズに引っかかっていました。
男からすれば、なぜ?そのとき「私だけ 愛してたこと」
と感じていなかったの?2年たって「初めてわかる」の??
と・・・ これは振られ男の僻みかな???
でも、やはりこのフレーズが持っている多義性について
いろいろな人がいろいろな引っかかりをもっているらしく
今回ぐるぐるしたら
読売新聞の記事にも沢山の人の解釈・分析がされている
のでびっくりしました。5ページもありました。
沢山の竹内まりやファンはこの歌を一番好きな歌に選ぶ
人も多いようです!それもうなづけます。
私の中でこの曲と重なっているのが、中島みゆきの『時はながれて』
です。ちなみに
詩は次のようなものです。
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『時は流れて』
1977.06.25
作詞 作曲
中島みゆき
あんたには もう 逢えないと思ったから
あたしはすっかり やけを起こして
いくつもの恋を 渡り歩いた
その度に 心は 惨めになったけれど
あんたの行方を 探したりすれば
もっと惨めに なりそうな気がして
あんたの恋の うわさも いくつか聞いた
その度に 心は 安心していた
あたし一人が 変わってしまって
あんたが何ひとつ変わらずにいたら
時はなんにも 理由のない
淋しい月日に なりそうな気がして
あんたよりずっと いいと思う相手と
恋をし直して きたつもりだった
人がなんと言おうと おかまいなしに
なんとか今日だけ 楽しくなれよと
明日などないと 酒をあおれば
なお褪めて 今日も まだ生きていた
人生は そんなもの
時は流れて 町は変わった
知ってる顔も 少なくなった
小石のように 転がりながら
そうして あたしは あんたを待ちすぎた
たとえ もういちど まぐれ逢えても
顔も 見分けてもらえは しないだろう程に
あんたには もう 逢えないと思ったから
あたしはすっかり やけを起こして
いくつもの恋を 渡り歩いた
その度に 心は 惨めになったけれど
そして あたしは 変わってしまった
泳ごうとして 泳げなかった 流れの中で
今はただ 祈るほかはない
あんたが あたしを みつけやしないように
時は流れて 時は流れて
そして あたしは 変わってしまった
流れの中で 今はただ祈るほかはない
あんたが あたしを
こんなに変わった あたしを
二度と みつけや しないように
時は流れて 時は流れて
そして あたしは変わってしまった
時は流れて 時は流れて
そして あたしは
あんたに 逢えない
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この曲を聴けば聴くほど、文字に書かれた言葉
とは逆のイメージを受けます。
なんと反語に満ちた歌なんだろうと思ってしまいます。
変わってしまった→変わってなんかいない
見つけやしないように→見つけて欲しい
でもそんなに強い思いを残していても→『あたしは あんたに 逢えない』
この歌はLPレコード時代から何度も何度も聴いた記憶があります・・・・・。
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