2009年8月27日木曜日

夏バテ??現代音楽その2

8月17日、18日と風邪でダウンしてしまい、その後いま一つ本調子に戻りません! ついつい投稿拒否???
先日グールドの話と12音のセリーの現代音楽の話を書いて、シェーンベルクかヴェーベルン といった矢先、知り合いからサントリーホール40周年記念のサマーフェスティバル2009という現代音楽のコンサートチケットを頂き、のこのこと出かけて聞いてきました。
当日のプログラムは「音楽の現在」という、まさについ最近できた(2007年、2008年に初演された)管弦楽作品を紹介するプログラムでした。退屈したら寝ていようという魂胆でしたが、これがなかなか面白いもので、ちょっとビックリしました。
サントリーホールに最後に行ったのが、シノーポリでヴェルディのレクイエムでした。 2000年にはなっていなかったはずですので、もう10年以上前という事になります。ここは、当時はなかなか交通不便で、足が向きませんでしたが、今は溜池山王などができ 多少は便利になっています。赤坂、六本木、青山・・・ではあまり遊ばないといった方がいいでしょうか。

ところで、音楽ですが、プログラムは以下の通りです。
サルバトーレ・シャリーノ 「リコーダとオーケストラのための4つのアダージョ」
オーガスタ・リード・トーマス「ヴァイオリン協奏曲《楽園の曲芸師》」
ルーク・ベットフォード「オーケストラのための《花環》」
ペータ・エトヴェシュ「2台のピアノとオーケストラのための協奏曲」
という4曲でした。私的な趣味からいえば、意外にもこの演奏順でした。

シャリーノの曲の特徴は
(1)この音どんな風に出しているの?
(2)リコーダがまるで尺八のような音を出している!
(3)音が少ない、あるいは無音の場面がいっぱい!
でした。
曲の最初はまるで、暗い森の中で、フクロウやら鳥が鳴いている 様にいろいろな楽器が音を出していました。現代音楽の楽しみ方(今まで聞いたことのない音を聞く)を教えてくれる様な曲でした。これは、12音のセリーに縛られた曲ではないように思いました。 映画のバックで流れてもおかしくないような・・・

トーマスのバイオリン協奏曲はとても女性的な感じを受けました(作曲者は女性です) 。静かで抒情的な現代曲です。最後の部分ではついウトウト・・・

ベットフォードの曲は、低音域の音が印象的で、コントラファゴットとコントラバス・クラリネットがその役割をはたしていました。

エトヴェシュの曲は大騒音の曲です。バルトークへのオマージュとのことですが・・・・・ 曲の最初は3つのスネアドラムのトリオで始まりますが・・・すぐにピアノとオケの大騒音が・・・

ともかく、現代音楽でも面白いものがあるというのは発見でした。来年も機会があれば聞いてみようかなと思っています。コンサートとしては大収穫といったところでした。

会場で池辺晋一郎さんをお見かけしましたが、4曲目が始まる前に会場を出て行きました! なるほどね・・・という感じです。

2009年8月13日木曜日

電池について

こんな記事がありました。

http://www.technobahn.com/

2009/8/4 16:48 UTC − 日産自動車 (7201) は2日、電気自動車「リーフ」を来年後半に日欧米の各市場で発売開始することを発表した。 車体前部には急速充電用のものと家庭用200V電源用の2つの充電用プラグが設けられており、家庭用電源の場合は約8時間で、急速充電器の場合は約30分で80%の充電が可能になるとしている。 販売価格に関しては今のところ未定。 ・・・・・・恐らく、この電気自動車は少なくとも一般個人向けにはほとんど売れないだろう。 家庭用電源でも約8時間で充電可能というのは十分に実用的となるが、日本だけでなく、欧米においても駐車場に電気自動車の充電用のコンセントが設置しているというところはほとんど皆無であり、電気自動車の場合、充電用の電源の確保は非常に困難と言わざるを得ないからだ。 例えば、東京都心では最近、高層マンションの建設ラッシュが続いている。こうしたマンションの場合、地下に駐車スペースを用意しているのが普通だが、駐車スペースに200Vのコンセントを用意しようにも電気契約者ごとにコンセントの引き出し口を用意することは不可能に近い。現実的なのは、従量課金型の共用コンセントを設置するということになるかもしれないが、それにしても電力使用量を厳密に従量課金して、費用を個別徴収するというのは別の意味でかなり困難だ。 ハイブリッド車が電気自動車への架け橋だとしても電気自動車流通拡大のためには避けては通れない話だが、この辺をどうやって解決するのか、あまり聞かない。 きっと現在の状況はそれ以前の状態なのだろう。

……………

ま、論旨は分かりますが、やはり電気自動車の普及のポイントは、ガソリンスタンドと同等のインフラ整備と、電池のレンタル化/交換システムではないでしょうかね?



同じサイトの電池関連を見ると目を引く記事に

【バッテリー駆動時間を10倍にする技術、米大学が開発シリコンナノワイヤを使ってリチウムイオンバッテリーの電気の蓄積量を増やす技術をスタンフォード大学の研究者が発見した。2007年12月21日 20時15分 更新】

 米スタンフォード大学の研究者が、リチウムイオンバッテリーの駆動時間を10倍にする技術を発見したことを明らかにした。
 この技術は、同校の材料科学工学助教授イー・クイ氏が発見したもので、シリコンナノワイヤを使って、既存のリチウムイオンバッテリーの10倍の電気を生み出す。例えば、今のバッテリーで2時間動くノートPCは、この技術を使ったバッテリーでは20時間動くという。
 クイ氏によると、リチウムイオンバッテリーの電気蓄積量は、バッテリーのアノード(陰極)にどのくらいのリチウムを保持できるかによって決まる。アノードはたいてい炭素でできている。シリコンなら炭素よりも多くの電気を蓄積できるが、充電中に膨張し、電気を使用している間に縮小するために、壊れたり性能が落ちるという欠点があるという。
 だが同氏のバッテリーは、ナノテクノロジーを使ってこの問題を回避する。このバッテリーは、リチウムを微細なシリコンナノワイヤに蓄積する。ナノワイヤはリチウム蓄積中は4倍にふくらむが、ほかの形態のシリコンとは違って壊れることはないと同氏は説明している。実験ではステンレススチールの基板にナノワイヤを生成した。
リチウムを蓄積する前(左)と後(右)のナノワイヤ クイ氏はこの技術に関する特許を出願済みで、企業を立ち上げるか、バッテリー製造会社と契約することを検討している。
 この発見についての論文は12月16日にオンライン版「Nature Nanotechnology」に掲載された。

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【数秒で充電できるバッテリー技術、MITが開発MITが試作した電池では、新手法を使うことで6分の充電時間が10~20秒になったという。2009年03月12日 14時45分 更新 】

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、数秒で充電できる充電池の実現につながるかもしれない技術を開発した。
 この技術は、携帯電話などで使える従来よりも軽量小型の電池や、電気自動車向けの高速充電可能な電池に利用できるかもしれないという。既存の素材を使うため、2~3年で市場に出せる可能性があると研究者は述べている。
 最新式のリチウム充電池は大量の電気を蓄えられるが、出力が比較的低く、充放電が遅い。例えば、電気自動車の電池は容量は大きいが出力が低く、加速が悪い。これは電荷を運ぶリチウムイオンの動きが遅いためだ。しかし、この研究を率いるゲルブランド・シダー氏は、コンピュータによる計算で、リン酸鉄リチウムという既存の電池素材で、イオンが実際は非常に速く動くことを発見した。
 イオンの動きが遅いのは素材の表面構造に原因があることが分かり、シダー氏らは新たな表面構造を作ってイオンの動きを速くすることを可能にした。この手法を使って小型の電池を作ったところ、10~20秒で充電および放電できたという(この手法を使わない素材で作った電池では6分かかった)。またこの手法で作った素材は、ほかの素材とは異なり、繰り返し充放電してもそれほど劣化しないこともテストで示されたと同氏は語る。
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 この研究結果は3月12日発行のNature誌に掲載される。

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ナトリウム硫黄、リチウムイオン、レドックスフロー──大型蓄電池の主役は温暖化対策の切り札とされる大型蓄電池の「主役争い」が本格化。「ナトリウム硫黄電池」と「リチウムイオン充電池」が先行する一方、溶液にバナジウムを使う「レドックスフロー電池」が後を追う。

2009年05月19日 07時00分 更新 温暖化対策の切り札とされる大型蓄電池の「主役争い」が本格化してきた。「ナトリウム硫黄(NAS)電池」と「リチウムイオン充電池」が先行する一方、溶液にバナジウムを使う「レドックスフロー電池」が後を追う格好で、いずれも太陽光や風力など二酸化炭素(CO2)排出のない再生可能エネルギーを組み込んだ次世代の「スマートグリッド」(賢い電力網)の鍵を握る技術だ。
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 日本エネルギー経済研究所の冨田哲爾研究主幹は「欧米では国策として開発を進めている。競争は始まったばかりで、どれが主流になるか、分からない」としている。(粂博之)

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ということで当面はリチュームイオンが主力であることに変わりはないかな?

2009年8月12日水曜日

Glenn Gouldと12音のセリエル

Glenn Gouldの番組を教育tvで午後11時前にやっています。偶然にチェンネルを変えているときに見つけました。今日12日はピアノの高橋悠冶さんが、Gouldの高校生の時に作曲した12音のピアノソナタをちょっと弾いて一言!「よく勉強してるけど、(シェーンベルグ)の曲想にそっくりだね・・・と!。」 ま、素人には12音のセリエルの曲の相違ってそんなに分からないので、どうでも良い事ですが・・・・
それでも、やはり名曲と呼ばれる12音にはどこか心に引っかかる音が紡がれているように感じるのはなぜでしょうか?シェーンベルグ「浄夜」しかり、ベルク「抒情組曲」しかり・・・でも、精々ウェーベルンまでがpierreの限界で、ブーレーズまでは手が届きません。
番組表をみたら「こだわりの人物伝 グレングールド 鍵盤のエクスタシー」という番組の再放送でした、4回放送の第2回でした。あと2回録画してみて見ましょうかね?

2009年8月11日火曜日

地震について考えること

昨日は土砂降りでずぶ濡れでした。駅から小降りになったのを見計らって、歩き出したのですが、ちょうど中間地点あたりで、土砂降りになり、あえな下半身がくずぶ濡れ状態になりました。本日は朝5時過ぎに、何やら聞いたことのない目覚まし音、寝ぼけ眼で起きたとたんに、ぐらぐらと地震が来ました。駿河湾内を震源とするマグニチュード6.5のフィリピンプレートの沈み込み域での地震でした。防災研のHi-netの速報によれば

■ 震源情報
震源地 駿河湾南部
震源時 2009/08/11 05:07:06.22
震源緯度 34.80N
震源経度 138.50E
震源深さ 22km
マグニチュード 6.5
■ メカニズム解情報
節面1 走向/傾斜角 326.5˚/80.1˚
節面2 走向/傾斜角 62.5˚/58.9˚
P軸 方位/鉛直角 18.1˚/75.9˚
T軸 方位/鉛直角 280.1˚/60

でした。冷静に考えると、朝目覚めたのは、緊急地震速報による的確な地域防災無線による通知だったのだと気付きました。他分、数秒前の通知だと思いますが、頼もしい発見でした。

緊急地震速報の開発には、地震の初期破壊過程の研究を通じて、地震発生直後にその地震の実態を掴むことに重きを置いたリアルタイム地震学を作り上げた菊池正幸教授(長く横浜国大で教え、1996年に東大地震研教授になり、2003年に55歳の若さで亡くなった)の寄与するところが大きい。

地震予知という学問分野に対する批判はあるものの、日本という国に住む以上、避けては通れないものであり、この地震分野での貢献は日本という国に求められる必然である。かつ、安心、安全を標ぼうするのであれば、国はたとえ研究が華々しく進まなくとも、この面での人材をしっかりと育成するという確固たる意志を持たなければいけないと思います。

2009年8月8日土曜日

どんぐりコロコロ

去年、秋にどんぐり(マテバシイ)に懲りだして、今年はどんぐりの生育状態を追っています。マテバシイのどんぐりは細長型です。梅雨の前には下のようなまだどんぐりと分かりません。

8月4日はもうどんぐりの形になっています。まだ色は茶色ではなく薄いグリーンで、まだ青二才のどんぐりです。


さすがに、よく日のあたる場所のマテバシイの木には沢山どんぐりができています。
去年の出来上がりは・・・・下のようになっていましたが、今年は????
近くの樹を見上げると、こんなのがついていませんか??







ランチはお鮨!

昨日のお昼は、着物の先生をお誘いして、日本橋でお鮨でした。
場所は下のようなところにあります。2年前は銀座の泰明小学校前の路地を入ったところで営業されていたお店ですが、ビル取り壊しのためにここに移られました。ご主人は銀座・小澤で修行された方で、鮨屋のイメージとは違う、とても静かな方です。お店の名前は「与志喜」


A8出口を出たところの風景です。








1階がいつもウィンドウを覗くのが楽しみな骨董屋さん「海老屋美術店」3階が呉服屋さん「寿賀多」です。先生によれば、割とお安くてよいお店とのことです。一度ご一緒したときは、エレベータで3階でとまってドアが開いたら、そこはもう呉服屋さんの店内という具合で飾りウインドがあり、ドアがあるといういつもの呉服屋さんのイメージではなかったのでびっくりした覚えがあります。話好きの息子さんとお母さんでやっているとか。下の写真が骨董屋さんのウィンドウとお向かいの千疋屋のドリンクコーナです。




会社が終わって銀座に出てみたら、昨日は「金春能楽祭り」で8丁目の「伊勢由」のところから花道が出来ており、金春流のお能が演じられる舞台が出来ていました。
ところがこの後、突然の雷雨が襲い、あえなく中止と相成りました!













2009年8月3日月曜日

南極物語

NHK BS2 で久しぶりに南極物語を見ました。

第2次南極越冬隊が悪天候のために昭和基地に到着できず、第1次越冬隊が残していた犬たちが昭和基地に置き去りになり、第3次越冬隊が1年後に昭和基地に到着した際に、タロ、ジロの2頭の樺太犬が生存していたというお話の映画化したものです。もののけ姫に記録が破られるまで、観客動員数の日本記録を持っていた映画です。

第1次の南極越冬隊の記録では、岩波新書の西堀栄三郎さんの「南極越冬記」が有名です。ヘルマン・ブールの「8000mの上と下」とこの南極越冬記は私の大好きな山の本です。南極なのになぜ山の本?って思う人います?

実は第1次の南極越冬隊員の多くは、北大と京大の山屋さんだし、越冬隊員のなかには、富山県芦峅寺の山岳ガイドで北大山岳会の佐伯富雄(トンコ)さんがいたし、越冬ドクターは北大山岳部のヒゲのチョハツさん(中野先生)だし、もちろん西堀さんはマナスルでも有名な京大山岳部ですよね、さらに芦峅寺の山岳ガイド5人衆が越冬基地の設営隊で最後まで残っていたそうです。
そういえば我が職場にも、南極越冬経験者が1名います(且つ僧侶の資格を持ってます)。