2012年5月28日月曜日

吉田秀和・畑中 良輔・ディースカウ


吉田秀和の訃報をつけっぱなしのTBSラジオで聞いた。クラッシク音楽を聴き始めて、評論を読めと勧められたのが、この人の文章だった。全集を買い込み、音楽だけでなく、芸術全般についてのその文章を読む事で、少しずつ知識をもらったように思う。土曜日に、久しぶりにNHK FMの番組表に「名曲の楽しみ」という、この人のライフワーク的番組がいまだに聴けるのを発見し、つぎから聞いてみようと思った矢先の事だった。最後にこの人の肉声を聞いたのは、水戸芸術館館長として、小澤征爾の水戸室内管弦楽団のキャンセルについて客席で話をしているシーンだった。もう何年前になるか、鎌倉の若宮大路沿いの、今はない「アジャヤンタ」の2階の通りよりで食べているとき、雪ノ下の小道から、なくなった奥さんのバーバラさんと手をつないででてきたのを見て、如何にも吉田秀和さんらしいなと思った思い出も鮮烈だった。3日前には畑中 良輔の訃報が報じられ、19日にはフィッシャー・ディースカウの訃報が報じられていた。自分のクラッシク音楽の経験の中で、何度も見たり聞いたりした人たちが、どんどんといなくなる事に軽い衝撃を受けずにいられないというのが偽らざる気持ちというところである。ただし、みなさん長生きの部類なのでしょう。98歳、90歳、86歳とのこと。下は週末に神田川の和泉橋北詰の護岸で見つけた長寿のシンボルの「亀」と、もう生きてる間は首都圏では見えない金環日食の写真、人の一生の長さを考えさせられる写真かな???