こんな記事がありました。
http://www.technobahn.com/
2009/8/4 16:48 UTC − 日産自動車 (7201) は2日、電気自動車「リーフ」を来年後半に日欧米の各市場で発売開始することを発表した。 車体前部には急速充電用のものと家庭用200V電源用の2つの充電用プラグが設けられており、家庭用電源の場合は約8時間で、急速充電器の場合は約30分で80%の充電が可能になるとしている。 販売価格に関しては今のところ未定。 ・・・・・・恐らく、この電気自動車は少なくとも一般個人向けにはほとんど売れないだろう。 家庭用電源でも約8時間で充電可能というのは十分に実用的となるが、日本だけでなく、欧米においても駐車場に電気自動車の充電用のコンセントが設置しているというところはほとんど皆無であり、電気自動車の場合、充電用の電源の確保は非常に困難と言わざるを得ないからだ。 例えば、東京都心では最近、高層マンションの建設ラッシュが続いている。こうしたマンションの場合、地下に駐車スペースを用意しているのが普通だが、駐車スペースに200Vのコンセントを用意しようにも電気契約者ごとにコンセントの引き出し口を用意することは不可能に近い。現実的なのは、従量課金型の共用コンセントを設置するということになるかもしれないが、それにしても電力使用量を厳密に従量課金して、費用を個別徴収するというのは別の意味でかなり困難だ。 ハイブリッド車が電気自動車への架け橋だとしても電気自動車流通拡大のためには避けては通れない話だが、この辺をどうやって解決するのか、あまり聞かない。 きっと現在の状況はそれ以前の状態なのだろう。
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ま、論旨は分かりますが、やはり電気自動車の普及のポイントは、ガソリンスタンドと同等のインフラ整備と、電池のレンタル化/交換システムではないでしょうかね?
同じサイトの電池関連を見ると目を引く記事に
【バッテリー駆動時間を10倍にする技術、米大学が開発シリコンナノワイヤを使ってリチウムイオンバッテリーの電気の蓄積量を増やす技術をスタンフォード大学の研究者が発見した。2007年12月21日 20時15分 更新】
米スタンフォード大学の研究者が、リチウムイオンバッテリーの駆動時間を10倍にする技術を発見したことを明らかにした。
この技術は、同校の材料科学工学助教授イー・クイ氏が発見したもので、シリコンナノワイヤを使って、既存のリチウムイオンバッテリーの10倍の電気を生み出す。例えば、今のバッテリーで2時間動くノートPCは、この技術を使ったバッテリーでは20時間動くという。
クイ氏によると、リチウムイオンバッテリーの電気蓄積量は、バッテリーのアノード(陰極)にどのくらいのリチウムを保持できるかによって決まる。アノードはたいてい炭素でできている。シリコンなら炭素よりも多くの電気を蓄積できるが、充電中に膨張し、電気を使用している間に縮小するために、壊れたり性能が落ちるという欠点があるという。
だが同氏のバッテリーは、ナノテクノロジーを使ってこの問題を回避する。このバッテリーは、リチウムを微細なシリコンナノワイヤに蓄積する。ナノワイヤはリチウム蓄積中は4倍にふくらむが、ほかの形態のシリコンとは違って壊れることはないと同氏は説明している。実験ではステンレススチールの基板にナノワイヤを生成した。
リチウムを蓄積する前(左)と後(右)のナノワイヤ クイ氏はこの技術に関する特許を出願済みで、企業を立ち上げるか、バッテリー製造会社と契約することを検討している。
この発見についての論文は12月16日にオンライン版「Nature Nanotechnology」に掲載された。
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【数秒で充電できるバッテリー技術、MITが開発MITが試作した電池では、新手法を使うことで6分の充電時間が10~20秒になったという。2009年03月12日 14時45分 更新 】
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、数秒で充電できる充電池の実現につながるかもしれない技術を開発した。
この技術は、携帯電話などで使える従来よりも軽量小型の電池や、電気自動車向けの高速充電可能な電池に利用できるかもしれないという。既存の素材を使うため、2~3年で市場に出せる可能性があると研究者は述べている。
最新式のリチウム充電池は大量の電気を蓄えられるが、出力が比較的低く、充放電が遅い。例えば、電気自動車の電池は容量は大きいが出力が低く、加速が悪い。これは電荷を運ぶリチウムイオンの動きが遅いためだ。しかし、この研究を率いるゲルブランド・シダー氏は、コンピュータによる計算で、リン酸鉄リチウムという既存の電池素材で、イオンが実際は非常に速く動くことを発見した。
イオンの動きが遅いのは素材の表面構造に原因があることが分かり、シダー氏らは新たな表面構造を作ってイオンの動きを速くすることを可能にした。この手法を使って小型の電池を作ったところ、10~20秒で充電および放電できたという(この手法を使わない素材で作った電池では6分かかった)。またこの手法で作った素材は、ほかの素材とは異なり、繰り返し充放電してもそれほど劣化しないこともテストで示されたと同氏は語る。
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この研究結果は3月12日発行のNature誌に掲載される。
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ナトリウム硫黄、リチウムイオン、レドックスフロー──大型蓄電池の主役は温暖化対策の切り札とされる大型蓄電池の「主役争い」が本格化。「ナトリウム硫黄電池」と「リチウムイオン充電池」が先行する一方、溶液にバナジウムを使う「レドックスフロー電池」が後を追う。
2009年05月19日 07時00分 更新 温暖化対策の切り札とされる大型蓄電池の「主役争い」が本格化してきた。「ナトリウム硫黄(NAS)電池」と「リチウムイオン充電池」が先行する一方、溶液にバナジウムを使う「レドックスフロー電池」が後を追う格好で、いずれも太陽光や風力など二酸化炭素(CO2)排出のない再生可能エネルギーを組み込んだ次世代の「スマートグリッド」(賢い電力網)の鍵を握る技術だ。
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日本エネルギー経済研究所の冨田哲爾研究主幹は「欧米では国策として開発を進めている。競争は始まったばかりで、どれが主流になるか、分からない」としている。(粂博之)
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ということで当面はリチュームイオンが主力であることに変わりはないかな?
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