展覧会の中にある、動と静 という視点で書いてみます。
宗箇展の展示のなかで、最初に目を引いたものは

入り口の野点の道具のなかの 小井戸の茶碗「白雲」
野点用なのか多少小ぶりで野原で飲むお茶の気軽さ
と、空に浮かぶ雲の気軽さを感じました。
どちらかといえば静の部分
手ひねりの茶碗の外面を直線的にカットしたへら目を持つ、臙脂色の茶碗です。
まさに闘将を感じさせる荒々しさです。これは動の茶碗です。
でも、この隣に長次郎の「面影」、光悦の「村雨」が
それとなく置かれているので、そちらに目が行ってしまうかも!!
ほかにも、いくつか興味をもった茶碗がありましたが、残念ながら
カタログがないので、不明です。

展覧会の出口近くに 茶杓のコーナがあり、興味深々で拝見しました。
その中に「敵がくれ」という2本の茶杓があり、共筒はなしでしたが、
解説には、大阪夏の陣の際、泉州樫井の戦さの最中、
迫り来る敵軍を待ちながら、眼の前の竹薮から竹を
切り出し、悠然と二本削ったというものでした。上の写真
最近茶杓作りを体験した人間からは、結構曲げるの大変なのに?
どうやって曲げたのかしら?なんて気持ちになる一品でした!
これは、静の品といえそうですね。
それと、すっきりとした利休の花入れ(静)と並んで、
ざっくりとナタ目が目立つ男性的な宗箇の花入れ(動)
も目を引きました。
それにしても、宗箇以外の名品がたくさん
展示されており、ちょっとビックリしたのも事実です。
会場外にお茶席がありましたが、¥1000でしたし、結構
人もおり、パスしました。このお茶席については、
こちらの方のブログに詳しい記事がのっていましたので、ご参照ください。
次は宗箇流のお茶のお手前について少々書く予定です。