展覧会の中にある、動と静 という視点で書いてみます。
宗箇展の展示のなかで、最初に目を引いたものは
入り口の野点の道具のなかの 小井戸の茶碗「白雲」
野点用なのか多少小ぶりで野原で飲むお茶の気軽さ
と、空に浮かぶ雲の気軽さを感じました。
どちらかといえば静の部分
この茶碗について、ほかの方のブログを見ると
1997年の茶道雑誌に記事がのっているようです。
それに続いてそれとなく展示されていた大名物唐草文染付茶碗「荒木高麗」
これに、匹敵するのは宗箇作の「さても」
手ひねりの茶碗の外面を直線的にカットしたへら目を持つ、臙脂色の茶碗です。
まさに闘将を感じさせる荒々しさです。これは動の茶碗です。
でも、この隣に長次郎の「面影」、光悦の「村雨」が
それとなく置かれているので、そちらに目が行ってしまうかも!!
ほかにも、いくつか興味をもった茶碗がありましたが、残念ながら
カタログがないので、不明です。
展覧会の出口近くに 茶杓のコーナがあり、興味深々で拝見しました。
その中に「敵がくれ」という2本の茶杓があり、共筒はなしでしたが、
解説には、大阪夏の陣の際、泉州樫井の戦さの最中、
迫り来る敵軍を待ちながら、眼の前の竹薮から竹を
切り出し、悠然と二本削ったというものでした。上の写真
最近茶杓作りを体験した人間からは、結構曲げるの大変なのに?
どうやって曲げたのかしら?なんて気持ちになる一品でした!
これは、静の品といえそうですね。
それと、すっきりとした利休の花入れ(静)と並んで、
ざっくりとナタ目が目立つ男性的な宗箇の花入れ(動)
も目を引きました。
それにしても、宗箇以外の名品がたくさん
展示されており、ちょっとビックリしたのも事実です。
会場外にお茶席がありましたが、¥1000でしたし、結構
人もおり、パスしました。このお茶席については、こちらの
方のブログに詳しい記事がのっていましたので、ご参照ください。
次は宗箇流のお茶のお手前について少々書く予定です。
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